Monday, August 30, 2010

What is Life? 科学=生物学<化学<物理学<数学

皆様、地域によってはそろそろ、夏休みもおしまいでしょうね。自由研究は済ませましたか?参考までに、知り合いの息子さんに指導した自由研究を紹介致します。

テーマ「パン作りに使う酵母の役割について」
目的:パン作りは楽しく、パンはおいしいが、そこに酵母というものを使う意味が分からないので、それを調べる。
方法:酵母無し、酵母半分、酵母普通、酵母2倍の4つの条件でパンを焼く。
結果の評価:味、色、重さ、形、大きさ、匂いなど。
考察:酵母がパン作りにどのような意味を持つのかを、結果から考えて、本を調べて確かめる。そして、その結果から考えられる一番いい条件で、もう一度たくさんパンを焼く。

もしも、今、自由研究でお困りのお子様がいらっしゃり、これでもいいかな?と、お考えの方がいらっしゃいましたらどうぞ。他にも自由研究の相談が、もしあれば、メールなどでご相談下さい。

さて、また、前置きが長くなりましたね。本日の講義は科学を構成する主要な学問(生物学、化学、物理学、数学)の関係を考えてみます。

サミぃは生物学者ですので、研究の対象はどうしても、殆どが生き物由来のタンパク質や、遺伝子、糖鎖、あるいは、細胞、組織、個体ということになります。しかし、より詳細な現象の解析をするためには、その対象が物質だと考える必要があります。タンパク質だって、遺伝子だって、複雑では在りますが、物質(あるいは化合物と言った方が適切かも)です。

そうしたことは分かっているつもりですが、生命現象の基本は「酵素」というタンパク質が担っており、それが、反応エネルギーを低下させることなどを教科書では習いますが、何となく「神様的」に考えてしまって、細かい分子レベルでの考えを忘れがちです。

では、化学者はどうでしょうか。化学は天然物(有機化学とも)、非天然物(無機化学)の二つに大きく分かれていますが、根本的には、化学反応は電子のやり取りなのだと習うはずです。これは生物学者は習いません(というか、本当は習うのですが、現場では忘れられています)。

神秘的な生命現象が、結局は「電子のやり取り」だと結論づけてしまうと、精神とか、感情とか、欲望さえも、何か、意味の無いように感じられてしまいます。

では、その先の物理学者はどうでしょうか。物理学も様々な分野がございますが、e=mc^2という基本法則に従って、原子のさらに内部のクオークや、物質、反物質、宇宙の成り立ち、そうした方向性を追究する学問だとサミぃから見ると、見えます。

実際、ビックバンによって、この宇宙が生まれたとされていますが、その前は?という疑問は誰しも考えることでしょう。しかし、残念ながら、それはまだはっきりとは分かっていませんし、そもそも、その場を見ることなど不可能です。ビックバンを加速器で再現することは、難しいのではないでしょうか(これは専門外なのでご存知の方がいらっしゃれば教えて頂きたいです)。

さらに、電子のやり取りでさえ、ビックバン後のエントロピー(複雑さ)の増大であると言われてしまっては、それこそ元も子もないわけで、生物学者の努力は、あ〜あとなります。

何だか、ねずみの嫁入りのような話になってきましたねo(^-^)o。さて、物理学が一番偉いのでしょうか?あ、そう言えば、ワトソンとクリックによる、DNAの二重螺旋構造の発見は、生物学ではなく、物理学の勝利だとされているそうです。

で、物理学より強いのは誰でしょうか?それが数学です。どんなに優れたアイデアを持っていたとしても、数学で証明し、それを実験で証明して、理論が確立するのです。

<結論>
科学で一番強い(?)のは数学さんです。しかし、数学の専門家が、生物学における生命現象を、数式で証明できると習っているでしょうか?生物学、化学、物理学、数学は串に刺さった団子なのです。みんな関係があるのです。それがScienceなのではないでしょうか。今後、What is Life?を論じる際に、サミぃは、それを心がけて参ります。今後ともどうかよろしくお願い致します。


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Sunday, August 29, 2010

What is Life? 生き物とは?その大前提を覆す癌について(番外編)「癌は何を思う?」

皆様、なかなか涼しくなりませんね、本日は、通常講義の真面目さを、一旦忘れて、「仮に」ということで、おそらく、あり得ませんが、もしも、癌が「生き物」としての「考え」をもっていたら、、、そういうことを、考えてみようと思うのです。

要するにSF小説のようなことを、このWhat is Life?で考えてみるということです。学問的なことは、これまでに癌について、少し書いてきたので、それらをベースにして、発展させるとどういうことがあり得るのかを考えてみたいのです。

ばかばかしいかも知れませんが、どうか、お許し下さいm(..)m。

サミぃは先日、癌について
>周りを押しのけて頑張って増えようとしている「生命力」
>の強い細胞集団です。しかし、増えすぎると、宿主が死亡し、
>自らも命を落とします。では、彼ら、あるいは彼女らは、
>どうしたいのでしょうか?他の人の体にまで、その生息範囲
>を広げようとしているのでしょうか?それは、本人に聞かない

このように書きました。本当に、彼、あるいは彼女は何を考え、何を求めているのでしょうか。で、ここからがSFなのですが、仮に、癌が「個体を死に至らしめても、さらに生息域を周りに広げたい」と考えているとしたらどうでしょうか?もしも、癌がそのための手段を講じようとしているのだとすると、どうでしょうか?

皆様もご存知のように、癌は段々と「質が悪くなる」傾向があります。「分化の程度が低くなり」(胃癌だとすると、意の細胞らしさが弱まってくること)、「悪性度が進み」(浸潤や転移をしやすくなる)、もちろん「増殖のスピードも速まります」し、「免疫システムからの回避能力も高まります」。要は、現在、治療のために用いられている正常細胞と癌細胞との間の違いが、より顕著になっていく訳です。だからこそ、そうした細胞が少しでも残っていて、体のあちこちに転移していると、その治療というのは、より困難になっていく訳です。

その変化がそもそも癌に気持ちや、意志が在って、その結果だとしたら?と考える訳です。何かの理由があって、癌が発生している、そうした必然性を考える訳です。もちろんそのような「必然性」は、そもそも無いのかも知れませんが、、。

で、究極的に考えます。いつも他人事のように書いていますので、それを今回は、自分に癌が発生したときのことを考えてみます。それによって、何かの結論(?)が導きだされるかも知れません。さあ、始まりです。

(1)癌の発生
講義担当教官は、近頃、何だか胃の調子が悪いというか、重いような、そんな感覚があります(という仮定ですので、ご心配下さらなくて大丈夫です、以下も同様です)。気になったサミぃは、近所のクリニックを訪れますが、胃カメラなどは、怖いので、拒否しますと、「夏の疲れでしょう」ということで、胃薬を2週間分処方されました。

薬は、毎日飲みますが、一向に嫌悪感が解消しないため、セカンドオピニオンを求めるために別のクリニックを訪れました。結局は胃カメラを飲み、医師と一緒にモニターを覗くと、明らかに異常な塊が複数見つかり、その場で簡易検査と共に、内視鏡による切除手術が施されました。医師からは、組織を検査してみないと、詳細は、現時点では分からないと告げられました。

(2)癌の確定
検査の結果は陽性、つまり癌でした。それもかなり悪性度の高いものでした。医師がどのように説明するのが普通なのかは、正直、自分が医者でもないし、現場の感覚がないのですが、先日ご紹介した本が正しいのだとすると、より悪ければ悪いほど、正確な結果は、本人には伝えない傾向があるようです。いずれにしても厄介な患者であるサミぃは、本当のことを聞き出そうとするでしょうね。しかも、胃カメラによる内視鏡手術を医師とともに体験済みなのですから。どう考えても、全てを切除できたとは思えなかったのです。

(3)あらためて告知
検査が陰性でも陽性でも、今後の治療方針を考えるのは、医師にまかされます。サミぃは、以前、パラサイト・イブ(瀬名秀明著)という本を読んだことがありますので、細胞が意志を有している可能性を常に考えています。はっきり覚えてはいないのですが、確か主人公は、愛する女性の細胞を一部、凍結保存してそれを培養し、その培養細胞が異常増殖をして、主人公と生殖をし、、、、と言ったストーリーだったと記憶しています。

当時、利己的遺伝子説(生命は自らの遺伝子を後世に残すために生きていると考える説)や、共生説(ミトコンドリアや葉緑体といった、独自のDNAをもつ細胞内小器官が、かつての生き物が細胞の中に共生したことに由来するのではないかという説)が盛んに叫ばれていた頃で、作者は、そんな中で、ミトコンドリアが、反乱を起こすというアイデアを小説化したのだと、サミぃは考えました。

いずれにしましても、癌も、何かの「意志」を有していると考えるのは、あながちおかしな考えでもないと、サミぃは思います。サミぃは癌に罹ったら、癌細胞と正常細胞の両方を凍結保存しておいてもらいたいと考えています。精子の保存も依頼するかも知れません。

数年前、夫の凍結保存精子を用いて人工授精して誕生した赤ちゃんを、既に亡くなったご主人の子どもであることを認めて欲しいという訴えがあったと新聞やテレビの報道で拝見しました。サミぃとしては、それは当然だと考えました。

すみません、いつもの悪い癖で、横道に逸れてしまいましたね(^^;)。要は、検査は陽性で、すでに体のあちこちに転移していることが予想される訳です。さて、どうするか、いや、癌はどうしようと考えているのでしょうか。サミぃとしては、愛する家族に将来培養してもらうことを目的として細胞を速やかに凍結保存してもらうと思います。

癌は、私の体を蝕むことで何をしようとしているのでしょうか。

(4)悪化
途中の治療経過は、この際、省略して、外科手術、抗癌剤治療、放射線治療からなる標準治療を受けましたが、病態は悪化し、転移は体全体におよび、余命はひと月です。ここは、体験していないので、想像になるのですが、先日ご紹介した本にありますように、サミぃはお別れパーティーを病院で開き、両親、兄弟、甥や姪、愛する女性、こどもたち、そして、友人や、先生方を相手に、私という存在をどうかお忘れなきように、と挨拶するでしょう。

(5)目的
しかし、それはサミぃという個体の問題で、彼(サミぃが男ですので、癌も雄のはずです)は、次に何をしたいと考えているのでしょう。サミぃが考える彼の意志は、きっと、他の個体への生息範囲の拡大だと思うのです。癌は、自己から発生していますが、正常細胞とは、異なるタンパク質を作るようになるので、通常であれば、免疫システムによって除外されます。

彼は、そうしたものから逃れて、どんどん私の体を蝕んで、そして、細胞数を増やそうと、必死に努力しているのです。最初は一つの細胞だったはずです。ここまで宿主を痛めつけるのは何故でしょうか、どうやって、他の個体へ移動するのでしょうか。

癌の研究を行う際には、主にネズミを用いて、人工的に、癌細胞を移植することもございます。治療方法の有効性を確かめる目的には、屢々用いられることです。そうして人工的に癌が移植されたネズミは、治療を受けないと、亡くなります。受けたとしても、その効能を調べるために、殺されることが多いです。動物実験の残酷さは、ここにあるのです。だから慰霊祭というものが、行われるのですが、そうしたこと(実験材料になること)を望むネズミはいないはずです。

おっと、すみません、また、、、。

(6)結論
なかなか、難しいのですが、癌に意志(考え)があって、必然性により、悪性化と増殖の活性化を行い、宿主を死に至らしめるのは、きっと、生息域を他の個体に広げる目的があるのだ、とサミぃは考えます。その手段が思いつかないのですが、例えば、私の癌組織が、勝手に移動して、それで、他の個体に入り込む、そんなことがあるとしたら、、、、あ、そうか、生殖か、、いや、待てよ。どうでしょうか。いや、でも、そんなことで、彼は移動出来るのか?まさかな、、。だとすると、他には、人ではなくて、動物を考えると、何か、導けないか、、?あるとしたら、死んだ個体を、他の個体が食べて、そこで癌が「感染」するくらいしか考えられませんね。ちょっと、分かりません。「自己と非自己」という大事な話にも関係してくるので、これ以上は、サミぃにも理解不能です。

すみませんm(..)m。こうして講義を行えば、何らかの結論、すなわち彼の真の目的と、その目的を達成するための手段を導きだせると考えたのですが、なかなか最後が難しいですね。宗教家は、当然、この癌も神様も思し召しだと、考えるはずです。ですから、それを機会があれば聞いてみたいですね。その方が早かったりして、、、。

(7)おまけ
科学と宗教の根本は「真理の追究」であり、相容れないものでは無いということを表した映画がございます。それがコンタクトでございます。サイエンスを志すつもりの方、あるいは、既に志していらっしゃる聴講生の皆様、価値観というか、宗教に対する偏見が少し和らぐと思いますので、機会がございましたら、ご覧になって下さい。

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Thursday, August 26, 2010

What is Life? 献血について

皆様、やっと最近になって、秋雨前線が現れ、暑かった夏も、さすがに終わりを告げようとしているようですね。今年のお米は期待出来そうです。

さて、今回は前回の予告通り、「献血」についての講義を行います。まず初めにお伺いしますが、以下に挙げる3つのテーマに関して、本講義を進めます。

(1)みなさんは「献血」をやったことがお有りですか?
(2)なぜ献血が必要なのかをご存知ですか?
(3)献血は怖いですか?

(1)みなさんは「献血」をやったことがお有りですか?
多くの聴講生は「いいえ」とお答えになるでしょう。やりたいとか、やりたくないとか、そういうことではなくて、単に「やったことがない」というだけなのではないでしょうか。もう少し分かりやすく言うと、大きな駅などでは、熱心に「献血」をお願いしている団体を見ることがあります。そうした集団を見て、どのようにお感じになりますか?

サミぃの正直な感想としては(もちろん、献血をやったことが無かった頃のことです)、
「なんで、こんなに熱心にやっているんだろう?」
「忙しいから無理だな」
「どうせ、献血してもヤクルトくらいしかもらえないんだよな」
「どんだけ足りないのかわからないし」
「人口血液も開発されているらしいし」
「そもそも少し怖いし」
「熱心すぎる人だから、逆にこっちは引いていることが分からないのかな?」

こんな感じでした。しかし、献血を10回以上やっている今となっては、この、どれもが、残念な勘違いであったことが分かります。さらに、本来は、血液の需要が、極めて深刻な状態であることを知るべきだし、自分が将来、輸血を必要になる可能性があることを、どれだけ理解していたのだろうか、と思います。

「献血」には「全血献血」と「成分献血」とがあり、それぞれの量などによっても異なりますが、200mlの全血献血であれば16歳からやることができます

つまり高校生から「献血」を体験することが出来る訳です。後で、結論として改めて述べますが、サミぃは、学校で、「献血」について授業で教え、そして「授業」で献血を体験するべきだと考えています。強制するのではなくという意味です。

(2)なぜ献血が必要なのかをご存知ですか?
みなさんは、献血により集めた血液の使用目的を「外科手術における輸血」であると習っていると思います。もちろん、それはございますが、実際には、血液はそのままでは、長期保存が出来ませんので、長期保存を可能にする目的で、赤血球、白血球、血小板といった「血球成分」とそれ以外の「血漿成分」に分けて、さらに「血漿成分」は目的によって様々なタンパク質を分離し、様々な目的に利用されております。分けていないものを「全血製剤」と呼び、成分に分けたものを「血漿製剤」と呼ぶのです。

さて、では、良く聞くことですが、「血液はもたない(長期保存できない)」そうですよね。これはどのくらいなのでしょうか。ご存知ですか?全血の場合は、冷蔵庫でたったの3週間です。それ以上は血液が悪くなりますので使うことが出来ません。血液は生きているのです。あ、こういうと、生き物ですか?という議論を持ちかけてくる聴講生が、必ずいるはずですが、ちょっと、それは、今は待って下さい。主旨を理解していから質問するようにして下さい。お願い致します。

血液は生きているのです。赤血球にしても白血球にしても、あるいは血小板にしても、それらは「分化」済みの「細胞」です。細胞は呼吸し、エネルギーを消費し、特定の機能性タンパク質を持ち、決められた(決めたつもりは無くても)活動をするのです。

「赤血球」には「核」がありません。つまり、細胞分裂出来ないのです。増やすことが出来ません。初期化因子を用いても無理です。分化途中の細胞を用いて「赤血球」を作る研究が行われておりますが、難しいようです。

さて、全血では、3週間しかもちません。様々な成分に分離すれば、もうしばらく持ちますが、結局のところ、赤血球が3週間なので、大量の全血製剤が必要な、大量出血を起こした患者さんを助ける目的には、やはり、大量の血液が必要になる訳です。それは今も昔も変わりません。

つまり、血液(赤血球などの血球成分)を人工的に作ることが、現時点では出来ていないし、集めても長期保存出来ないので、「献血」はとても大切(必要)なものなのです。

(3)献血は怖いですか?
おそらく、やったことのない聴講生は「はい」と答えるでしょうね。だって、やったことがないのですから。さらに、そうした「献血」を授業であまり習わないのですからね。習ったとしても、授業の一環として「献血センター」に行くなどと言ったら、「おかしな人達」が狂ったように「強制的に行うことは個人の人格、人権を無視した行為である」などと、言ってくるでしょう。

サミぃは、そうしたことを言う人が少なからずいることを知っています。しかし、敢えて言わせてもらうと、サミぃは、困った人を助ける極めて重要な行為である「献血」を小学校の授業から行うべきだと考えます(概念を教えるのであって、血を採るのではございません)。そして、高校生になったときに、「強制すること無く」、ボランティア精神に乗っ取って、「献血センター」に休日に集合して、やりたい人は「献血」し、やりたくない人や、不健康な人は「見学」するようにすればいいと、心の底から考えています。これは、誰に何と言われようとも、揺るがない信念として考えています。

先日も、福島駅東口において、献血キャンペーンを行っている大学生集団を見かけました。女性は献血をやったことがないと話していました。男性は大学生で、献血は2回やったことがあると話していましたが、どれだけ必要性があるのかは、十分な知識を持っていませんでしたし、自分たちの行動が、周りから、「う〜ん」と見られていることを知りませんでした(見てますか?はい、そこのあなた!)。

仮に、その人の志が高くとも、そうしたことの必要性を、こどもの頃から学校の授業として、経験していない限りは、その人に理解させ、共感させ、そして行動させることは困難なのです。つまり、教育が重要なのです。洗脳ではございません。科学に基づいた、正しい知識を、こども達に与えること、それが教育なのです。

これは単に、「献血」に限ったことではございません。日本が現在、置かれている状況を、どのように考えるのか、醜い権力争いや、もったいないお金の使い方、お金・お金と奔走する人々、サミぃは、今、アラフォーになり、そうした残念な世の中のことが見えてきたのです。だから、サミぃはWhat is Life?を始めたのです。

What is Life?を伝えることで、科学の素晴らしさを多くの人に知ってもらい、そして、大げさでは有りますが、世界平和に貢献したいのです。こどもたちに、いや、自分の息子たちに、お父さんである、自分の存在を知ってもらいたいのです。今は、まだ7歳と5歳の息子たちに、なんとかして、いや、なんとしても、彼らに、自分の考え方や、気概、そして、彼らに対する愛を伝える手段の一つが、このWhat is Life?なのです。

単純な用語の解釈の違いや、私の言語能力の不備について、何かを言ってくる前に、サミぃのそうした気持ちを、どうかご理解下さい。ブログは、好きなことを、好きなだけ、好きなように書くものです。先日、日本ブログ村の村長から、連絡を受けました。私は、真面目です。どうか、聴講生の皆様、私のそうした思いがあるということを、どうか一部だけでも構いませんので、ご理解下さい。



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Tuesday, August 24, 2010

What is Life? 生き物とは?その大前提を覆す癌について(その7)「癌を完治させることの難しさ」

これまで、What is Life?の、今シリーズでは、「癌」をテーマにお伝えして参りました。おそらく、このテーマでは、本日が最終回です。癌の定義(特徴)、性質、死を迎えることになる病気であること、そして、What is Life?を語る上で重要な意味を持つこと、そうしたことをお伝えして参りました(本講義外のコメントで示したものもございます)。

本日は、「癌を完治させることの難しさ」をお示し致します。繰り返しますが、「癌」は、まだまだ未解明な問題点を多く持ち、どのような癌であっても必ず治る治療法は、(現時点では)ございません。それは、「癌」が死なずに無限に増え(不死化)、そして、まわりの組織を破壊(浸潤)しながら飛び火(転移)するという恐ろしい基本的な特徴を有しているばかりか、その質の悪さ(悪性度)の程度によって、病気の進行度合いが異なるため、治療方法が最適なものを選択することが、困難であるからです。

「癌を完治させることの難しさ」、その理由を示すには、基本的に上述の通りなのですが、それぞれに、さらに困難な現実が含まれていることは、容易に想像がつくのではないでしょうか。

では、
(1)そもそも、癌に罹るとどうなるのか?
(2)どうすれば効果的に治療出来るようになるのか?
(3)なぜ一生懸命治療してもその後に悪化し、死亡するケースが後を絶たないのか?

そうしたことを、おそらく、お若くて、まだ、お考えになったことの無い皆様に、What is Life?の聴講生として、考えていただきたいのです。私(サミぃ)は、現時点で分かっていることを、以下に列挙致します。そして、最後に、改めて恐ろしい病気(生物学的には、その起源やメカニズム解明が非常に興味深い)であることを、示します。少し長いですが、お付き合い下さい。

(1)そもそも、癌に罹るとどうなるのか?
例えば、最近では自らが「癌」に罹っていることを公表する方が、歌手の方などに屢々見られます。彼ら、あるいは、彼女らは治療の途中経過を報告する各段階で、「髪が抜ける」「痩せて体力が落ちる」「標準治療によっても転移が防げずに死期が迫ってきていること」、そうした状況を報告されますので、皆様も、ご覧になられたかと思います。

「癌」は一度発生すると、どんどん増え、そして、浸潤して、あちこちに転移しようとします。免疫システムの攻撃をかいくぐりながらでございます。まるで、この「癌」に「自らが増え、生き抜く意志」があるかのようです。

癌患者は、上に書いたような外面的変化を起こしますが、この外面的変化はもちろん、一部は、癌そのものによって体が攻撃された結果にもよるのですが、そうではない、「治療」によるものも多くございます。髪が抜けることなどは、「治療」による典型例でございます。

「癌」は体がもつ、勝手に増えないようにする命令を無視して、正常細胞よりも速いスピードで分裂増殖します。そのスピード差を狙って、細胞分裂する細胞を叩く治療方法が、比較的増殖の早い、毛根組織や、腸の粘膜などに、影響して、脱毛や胃腸不全などになるのです。これはもちろん、多くの聴講生はご存知のことでしょうね。

問題は、そうした、表面的なことではなく、手遅れになったときに現れます。それが「疼痛」と呼ばれる痛みです。癌は痛いのです(全てではないかも知れません、すみません調べが不十分です)。癌患者は、痛みに苦しみ、その痛みをモルヒネという麻薬を投与することで回避すると伺っております。ただでさえ、あらゆる治療方法で、体力が奪われて、そして、痛みに苦しみ、「尊厳死」を選択したいとお考えになる患者様が多くいらっしゃるのです。

もしかすると、まだ、お若く、実感をお持ちではないのかも知れませんが、様々な手記が出版されておりますので、お時間がございますときにご覧下さい。書店に行かれるのが、難しい場合は、8/23の読売新聞トップにも、日本対癌協会会長、垣添先生の記事がございますので参考になさって下さい。私は祖父や義理の父を癌で無くしています。しかし、まだ、両親は健在です。幸せなことです。十分な親孝行が出来ていません。つらいものです。

(2)どうすれば効果的に治療出来るようになるのか?
これは、かなり難解です。世界中の医師や生物学者が精力的に治療法、診断法の開発を行っておりますが、まだ、ゴールには到達しておりません。ただ、基本的には、「癌が正常な細胞とどう違うのか?」それを目印にした手法が、日々考えだされている(研究開発)のですが、「癌」は、細菌による感染症などと異なり、患者ごとにその性質が異なり、また、同じ患者であっても、再発するたびに悪性度が増す傾向にありますので、後になればなるほど、治療が困難になりますし、その治療方法も変えていく必要があるわけです。

「オーダーメイド医療」という、患者ごと(病気の性質ごと)に治療方法を変える必要性が提案されておりますが、なかなか、そうした方針が、患者の現実に追いついていないというのが現状です。

「癌」は細胞分裂や、タンパク質合成、DNAの複製やRNAの転写、糖鎖の合成、MMPに代表されるプロテアーゼの産生と分泌、免疫システムからの脱獄メカニズムの発達など、ありとあらゆる生命現象を起こす、ある意味での「生命体」です。分裂増殖し、増えるのですから、、。周りを押しのけて頑張って増えようとしている「生命力」の強い細胞集団です。しかし、増えすぎると、宿主が死亡し、自らも命を落とします。では、彼ら、あるいは彼女らは、どうしたいのでしょうか?他の人の体にまで、その生息範囲を広げようとしているのでしょうか?それは、本人に聞かないと、分かりません。

いずれにしましても、「癌」は「個体」ではございません。異性との間で、生殖を行い、次世代を残すものではございません。種の多様性を広げることは、基本的に行いません。ですから、サミぃは「癌」は「生き物」ではないと考えるのです。

どうすれば効果的に治療出来るようになるのか?の答えは、基礎研究を発達させなければ決して見つかりません。サミぃは、これまで、多くの期間、癌を対象とした研究に携わることで、その一助をなしてきた自負はございますが、まだまだです。ですから、この(2)は即答出来ません。

(3)なぜ一生懸命治療してもその後に悪化し、死亡するケースが後を絶たないのか?
次に、このテーマを考えます。癌の治療方法は、みなさんもご存知のように、「外科手術」「化学治療」「放射線治療」この3つからなる「標準治療」です。これでもだめなら、保険適用外の「先進治療」(生命保険の担当者に聞けば教えてくれます。もちろん無料で。)を受けるか、健康食品にすがるか、あきらめる、そうしたケースが殆どであると伺っております。それが悲しい現実でしょう。

一言で言うと、治しきれないのです。全部取ったようで、取りきれない、全身治療である「化学治療」にも耐性を持たれては、さらに強い薬を必要としますし、副作用も強まります。放射線治療も同様です。どうしても部分的に、体を痛めます。さらに、攻撃対象が見えない(開腹しないという意味)状態で行うことが多い訳ですから、、。自ずと攻撃ミスも起こります。

<結論>
・癌は恐ろしい病気であり、癌組織は「生き物」ではない。
・治療方法は世界中で研究されているが、まだ完璧なものはない。
・「告知」を受け、そして、残された人生を、愛する人達と過ごすことに費やすべきであること。
・What is Life?について、「癌」という側面から、考えること。

本日の講義は以上です。次回は「献血」に関するテーマを採り上げます。そこで、皆様に質問です。
(1)献血をやったことがおありでしょうか?
(2)「いいえ」の場合、その理由は?
ここに、「献血」に関する問題があると、理解しております。もし、可能でしたら、コメントやメールで「献血」に関するサミぃからの質問にお答え下さい。よろしく御願い致します。


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Monday, August 23, 2010

What is Life? 生き物とは?その大前提を覆す癌について(その6)

ちょっと、前回は、弱気なところを表してしまいまして、大変失礼致しました。このシリーズの、「生き物とは?その大前提を覆す癌について」という題目が、不明確だというご指摘がございましたので、本日は、それについて、お示し致します。

少し、個人的な理由がございまして、結論まで、辿り着くまでの時間がかかるかも知れませんことを、先に、お詫び申し上げます。

さて、サミぃは、このWhat is Life?の、かなり早い段階で、生き物とは、「自ら子孫を残すことの出来る能力をもつもの」と定義致しました。癌は、体内に発生した、不死化した未分化細胞集団ですが、元々は、本人のものです。では、そうして「子孫」(とも考えることのできそうな)を、生み出す癌細胞は、どのように捉えればいいのでしょうか。

分子生物学的な生物学実験において、欠かすことの出来ない「大腸菌」は、単細胞生物であり、多少の栄養環境下で、無限に増やすことが可能です。ほぼ同じコピーとして、分裂した細胞は、彼らにとってみては、次世代の「子孫」だと、言えるでしょう。細胞一つの中に、生きる道具が備わっているのです。

一方の「癌細胞」は、どうでしょうか?彼ら(あるいは彼女達)は、栄養などの条件を整えることが出来れば、無限に増殖可能です。さらに、分裂によって、作られてくる細胞は、常に、ある意味「子孫」と、考えられなくもないと思うのです。

また、大腸菌も、癌細胞も、特殊な状態で、凍結保存が可能です。必要な時に、また、眠りから起こすことが可能なのです。大腸菌が単細胞生物で、分裂によって数を増やします。「癌細胞」も同様です。しかし、この「癌細胞」は本来の生き物の一部でしかないのです。ところが、無限に増殖可能です。

極めてその特徴が似通っているのです。サミぃが考える「その大前提を覆す癌」とは、この、特徴が、大腸菌とほぼ同じであるのに、過去のもともとの体である個体(例えば人間)を作り出すことが出来ない(あるいは、その可能性は低い)という点に有ります。

つまり(1)、癌が生き物だとすると(いや、そうではないと、個人的には思いますが)、「生き物とは?」、その定義を変える必要があると考えるのです。

つまり(2)、「生き物とは?」を説明出来る「統一理論」は何でしょうか?ということです。「自ら子孫を残す能力を持つもの」に「癌」が、含まれないようにする統一理論的な、定義を考えていただきたいのです。サミぃには、些か難しく感じます。そこで、皆様にお願いがございます。「自ら子孫を残す能力を持つもの」に「癌」が、含まれないようにする統一理論をお考えいただけませんでしょうか。えっと、考えるだけでも十分に意味がございます。What is Life?なのですから。よろしく御願い致しますm(..)m。



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Sunday, August 22, 2010

What is Life? マジな洒落



皆様、いつも大変御世話になっております。講義担当教官のサミぃでございます。私は、このWhat is Life?を、自分が生き物博士となり、自分に自信が持てるようになった現在、どのようにして、社会貢献出来るのかを、真剣に考えた結果、始めました。

おかげさまで、開始直後から、多くの聴講生の皆様が、このWhat is Life?を訪れ、そして、私の講義を受講されていらっしゃるようです。私は、あちこちで、私のWhat is Life?の名刺を配り、「もしご興味がございましたら」と伝える宣伝活動を行っています。

当初から、講義形式でブログを運営していくことを決めておりましたので、私自身を「講義担当教官」とし、そして、皆様を「聴講生」と呼んで参りました。読者の皆様の中には、そうした位置付けに疑問をお感じの方が、少なからずいらっしゃるのではないかと、予想しております。

ところが、この講義中にも何度か述べさせていただいておりますように、こちらからは、皆様がお挙げになっている「右手」を見ることが出来ないのでございます。さらに、コメントも、メールも極めて稀ですので、どのような方が、このWhat is Life?を授業として、お受けになっていいらっしゃるのかが、正直分からないのでございます。

私はプロです。私は生物学者です。宗教家でも、右翼でもございません。単なる生き物博士なのです。もちろん、ここ数日、末筆に記載している「出欠」の下りも、ご不満に思っていらっしゃる方も、多少あるかとは思います。しかし、それは、私がこのWhat is Life?を講義として行うための、最も大切な要素なのでございます。

私のこの、What is Life?を、どのくらいの方がご覧になっていらっしゃるのかは、アクセスカウンターを設置しているので、それで知ることが出来ます。一日当たり、およそ、50人です。日によって異なりますが、大体そのようなものです。

皆様もご存知のように、このWhat is Life?を登録しているブログ集には、ブログセンターと、日本ブログ村(生物村)の2種類がございます。どちらも、アクセ数や、バナーのクリック数から、そのランキングポイントが計算され、ランキングに反映されるそうです。私の記事は、よく、ブログ村(生物村)での人気記事になりますが、バナークリックを良しとしない方が、多くいらっしゃるからでしょうか。あるいは、What is Life?への評価が二分されているからでしょうか。以前、1位だったものが、現在では、一時期休止していたこともあり、3位あるいは4位程度です(ブログ村)。

風の噂では2チャンネルというところで、盛んに、私の悪口がささやかれているそうです。私は、そこを見ませんので、本当かどうかは分かりません。しかし、結果(ランキング)というものは、正直でして、バナーがクリックされないと、ランキングが上がることはございません。

しかし、翻って、あなたが大学で授業を受けていたときのことを思い出してみて下さい。確か、「出欠」がありましたよね。「代返」と呼ばれる代わりに返事する人もいました。でも、ここはインターネットです。代わりにクリックしてくれる人はいません。ですから、もし、What is Life?を最後までご覧になったら、必ず、出席確認のために、「生物村」「ブログセンター」のバナーをクリックして下さい。あなたに不利益はほぼございません。

これはマジな洒落なのです。私は、ランキングでトップに立ちたいのではございませんん。マジな洒落に、きちんと、聴講生として、真面目に対応していただきたいだけなのでございます。そして、疑問や、質問、感想などがございましたら、お気軽に、講義担当教官である私に質問して下さい。

What is Life?の文章をご覧になったことがある、あなたであれば、このWhat is Life?のコンテンツが、単なる、「つぶやき」ではないことをご存知のはずです。面白いと興味が有るから、あるいは、ランキングが上位であることを見て、今、初めてご覧になっているかも知れませんが、とにかく、このWhat is Life?をあなたはご覧になってます。

繰り返します。これは私が社会貢献を目指して始めた、渾身の社会活動の一環でございます。このブログの文章を考えるためには、数多くの資料を調べ尽くしています。自分で言うのも何ですが、ある程度、苦労しているのです。難しくすることなど、容易です。あ、意味分かりますか?専門用語を使わないように、努力しているということです。

第1回で述べたように、私は

(1)生き物とは、そもそも何なのか
(2)人間が生きるためには、何が必要なのか
(3)世界中の生き物達が生きている(生きてきた)とはどのようなことなのか

これを皆様に伝えるために、このWhat is Life?を続けております。マジな洒落にマジで応えて下さい。このようなことを、このWhat is Life?で表明することは、自らの意思が弱いことを認めることになりますので、些か、納得出来ないところもございます。さらに、この文章をご覧になることで、さらに不快に思われ、そして、例のところで、さらに、私の悪口を書かれる方もいらっしゃるでしょうね。

でも、そうしたネガティブなことは、もうやめて、そんなことをするくらいなら、コメントやメールで、講義担当教官に直接言って下さい。私は、それを公開します。ですから、その場合は、くれぐれも、覚悟を持って行動するようにお願い致します。公開して欲しくない場合は、そのように明記して下さい。もちろん、メールの場合は公開する前に、必ず確認しますが、それに対して、お返事がなかったり、無視されるようであれば、それは公開を許可したものと判断して、公開致します。もちろん、お名前やメールアドレスは伏せます。当然です。

しかし、自らの行動をよく見直して下さい。そして、もし、私のWhat is Life?への思い入れを、少しでも理解出来るのであれば、コメント、メール、バナークリック、それらを行って下さい。ご不満、ご質問、ご意見、何なりと、どうぞ。私は、常に、研究室にいます。講義担当教官は、明日の講義の準備を常に行っております。それが、使命だと勝手に理解しているからでございます。

最後に、蛇足ながら、一言付け加えさせて下さい。私は、正直なところ、足引っぱりあいの村社会(ブログ村も村か、、??)に飽き飽きしているのです。力を込めても、反応がない、その虚しさと言ったら、なかなかご理解頂けないと思いますが、相当なものです。典型例が「捕鯨問題」を扱った際に、こちらから提出を要請した「レポート」が一つも無かったことでございます。面白かったでも、つまらなかったでも、分からなかったでも何でも良いと、お伝えしたはずです。

本日、この「マジな洒落」を公開することは、聴講生の皆様にとって、私が、どれだけ覚悟を決めているか、それを、ご理解頂けますでしょうか?いかがでしょうか?「はい!そこ!、お答え下さい」、そういう気持ちなのです。もしかすると、お笑いやユーモアをお持ちの関西の方には、ご理解頂けるのかも知れませんし、逆に、その他の地方の方々は、反感をお感じかも知れませんね。

(1)人気ブログ記事ランキングで1位で、(2)アクセス数も上がっていて、それでいて、(3)ブログランキングは上がらない、その三つのデータから予想されるのは、単に、カウンターをクリックしないで、授業だけ聴講して、出席はいらない、単位もいらないというあなたの姿です。

よろしいでしょうか。およそ一方通行のブログによる情報発信方式では、双方向性が少ないのです。いずれにしましても、もう何度も繰り返しておりますが、「マジな洒落に、マジに対応して下さい」、ただそれだけです。



本日の講義は以上です。最後に、出欠をとります。以下のバナーをクリックしたことで「出席」と認めます。


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Saturday, August 21, 2010

What is Life? 生き物とは?その大前提を覆す癌について(その5)

さて、本日は、これまでの続きとして、「癌の発生メカニズム」に関する講義を行います。これまでに、「癌」の特徴として、以下のようなものを示しました。改めて、ここに示します。

>1、癌は、死なない細胞です。
>2、癌は、未熟な、未発達な、きちんと組織(皮膚とか、胃とか、肺とか)になっていない細胞です。
>3、癌は、他の細胞よりも速く増殖します。
>4、癌は、もともとは、自分の細胞なのです。
>5、癌の細胞は、研究用に、世界中で培養されています。サミぃもたくさん使ってきました。
>6、癌は、遺伝子に異常があることが多い細胞です。
>7、癌は、他の組織を分解して、どんどん広がっていく厄介者です。
>8、繰り返します、癌は死なない細胞です。ただし、これは寿命が無いという意味です。

こうした異常な細胞は、通常であれば、免疫機能によって、攻撃され、増えることはないと言われております。体の中で、毎日数十〜数百の癌細胞が生まれていると言われておりますが、そうした奴らは、免疫力がしっかりしてれば、増えることはないのです。

しかし、生き物は、年を取ると、体のあちらこちらに異常が生じます。筋力が衰えたり、ホルモン産生の変化による、更年期障害の発生や、骨密度の低下、あるいは、所謂ハゲなど、あらゆるものが、「老化」により発生します。その一環として、免疫力の低下が起こる訳です。

サミぃは、以前「若返る方法」について、講義しました。体の発達と成長、および性徴が起こる年代は、免疫力に関しても、高度に活性化していると予想出来ます。そうだとすると、免疫力の低下を補う(?)として、販売されている、健康食品にお金をかけるくらいなら、こちらの方がいいのでは?と思う訳です。

さて、「癌の発生メカニズム」について、説明致します。癌は、専門用語によって説明すると「不死化した、未分化細胞集団」ということになります。「不死化」とは、「死なない」ということではなくて、正確には、寿命が無くて、何度でも無限に分裂可能であることを意味します。あなたの体を構成している細胞の大部分は、細胞分裂出来る回数は有限です。難しい言葉を使いたくないので、省きますが、そういうことです。だから、体の大きさは、常に、ほぼ一定なのです。ところが、この「癌細胞」は遺伝子に異常が発生し、その細胞分裂回数のリミッターが壊れてしまっているのです。

さらに、「未分化」に関しても説明しなければなりませんが、これは、以前も少し触れていますよね。分かりやすく言うと、こうです。例えば、血液中にたくさんある赤血球は、もともとは赤くないのです。赤くない、ほぼ無色の細胞が、もともとあって(造血幹細胞)、それが、何回か、細胞分裂しながら、ヘモグロビンという酸素運搬機能を持ったタンパク質を細胞が作るようになり、それによって、(成熟した赤血球は)赤くなるのです。そうした変化を、専門用語では「分化」と言います。

ですから、「未分化」な血液細胞が「不死化」して、体中に増えると??赤くない血液、すなわち、「白血病」となるわけです。これと同じようなことが、大腸癌や、胃癌、肺癌などにも起こる訳です。その理由はまだ、完全には明らかになっておりませんが、基本的には、遺伝子の異常な変化によって起こると考えられております。

そうした変化が起こらないように、通常ではしっかりしたシステムがあるのですが、それが、「老化」によって、乱れると、癌という病気が発生する訳です。ですから、そうした異常を起こさないようにするためには(素人でも分かる通り)、たばこやお酒といった発癌物質(タール)や肝臓に負担をかけるもの(アルコール)は、出来るだけ避けて、よく寝て、よく食べて、適度に運動し、よく考えて、楽しく生きる、これに限るのではないでしょうか。

仮に、癌にかかったとしても、現在は、早期発見であれば、完治することが多くなってきましたし、さらに、重篤な場合であっても、本人の意志が反映される治療になりつつあるそうです。そして、本当に、命の危険が迫った際には、こちらの本を参考になさるとか、そうなる以前に、その本を読み、シュミレーションをしておくべきだと、サミぃは考えます。

サミぃは、愛する人に、その本を読んでもらいたいと考えております。いつ、何時、何が起こるかは、そのときにならない限り分からないのですから。

さ、本日の講義は以上です。次回は(3)「癌を完治させることの難しさ」について、講義致します。




本日の講義は以上です。最後に、出欠をとります。以下のバナーをクリックしたことで「出席」と認めます。


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