さて、前回、生き物を構成する「細胞」の発見のお話を致しました。皆様も、中学生の時に、タマネギの薄皮を「酢酸カーミン」という赤い色素液で、染色して、それを顕微鏡で観察したことが、お有りではないでしょうか。あるいは、口の中に、スプーンを入れて、ほっぺたの裏側を、こすって、それをスライドグラスに載せて、観察したことが在るのではないでしょうか。
これは、文部科学省の「学習指導要領」にあるので、おそらく、サミぃと同じくらいの世代(?)の聴講生は、皆、やっていたはずです。その時の記憶をお持ちですか?おそらく、細胞核を染色する試薬だと思われますので、タマネギの薄皮を観察すると、赤く染まった点々を見ていたはずです。
その点々こそが、細胞でもっとも大事な「細胞核」、あるいは「核」とよばれる「部品」でございます。さて、この、「核」には何が入っているのでしょうか?鋭い方は、このブログを見ながら右手を挙げているのではないでしょうか?
そうですね。この「核」には「生き物」、すなわち「自ら子孫を残す」ために、重要な「遺伝子」(をコードしているDNA、あるいは、それらが集合した染色体)がしまわれているのです。「遺伝子」あるいは「遺伝」に関しては、What is Life?のずっと、ずっと先に、必ずご説明申し上げますので、お待ち下さい。
さて、「核」があれば「細胞」は十分に機能するのでしょうか?決してそんなことはございません。専門用語は出来るだけ避けたいのですが、基礎ですので、以下に示します。
「細胞膜」細胞の一番外側を構成する膜で、油とタンパク質などから成る。
「ゴルジ体」糖鎖や、分泌タンパク質などの合成を司る。
「小胞体・リボソーム」タンパク質合成を行う。
「ミトコンドリア」エネルギー産生(呼吸)を司る。
「細胞質」細胞の内部を満たしている液体
「細胞繊維」細胞の内部構造をしっかりさせるためのもの。
こうした構造「部品」が、全ての「細胞」に存在するのです。もちろん、特殊な細胞には、これ以外にも、色々なオプションがございます。また、これ以外に、植物細胞には「葉緑体」や「細胞壁」がございます。また、こうした「お約束」から考えますと、これも、だいぶ先に成りますが、ウイルスは、「生き物」ではないということに繋がります。
本日の講義は以上です。次回は、「真核生物」について、ご説明申し上げます。
What is Life?は皆様からの、お便り(あるいはコメント)によって成り立っております。余りにもお便り(コメント)が少ない場合、講義を続けて行くモチベーションを維持できなくなる可能性がございます。どうか、皆様、秋山先生の皆様へのお願いの精神を、このWhat is Life?へ、応用していただけませんでしょうか。よろしく御願い申し上げます。
本日の講義は以上です。最後に、出欠をとります。以下のバナーをクリックしたことで「出席」と認めます。
初めまして。トビさんのブログからたどり着きました。
ReplyDelete読んでいると、言葉が多すぎる部分がありますね。先生も試行錯誤なんだなぁと感じます。でも、どんどんわかりやすい文体になってきている気がします。ブログでの講義って、新しいと思います。がんばってください。私も、聴講生としてがんばります。
ウイルスが生き物ではないということ、よくわかりません。原生生物かなと思ったのですが、、、受精しないから?
ほぶくん(?)と呼ばなければ成らないのかどうかよくわかりませんが、、。
ReplyDeleteコメントありがとうございます。ウイルスは「自ら子孫を残すことが出来ないこと」「細胞がもつはずの部品をもっていないこと」などの理由から、厳密には生き物ではないことになるはずです。
そうしたウイルスは極端には物質(非生命体)ですので、口蹄疫や、鳥インフルエンザなどで、白い粉をまいていましたが、それらは、意味なしということになります。残念ですが。
Tobiさんによろしくお伝え下さい。(^_^)
白い粉が意味ない、という事実には驚きました。
ReplyDeleteでも、理由がわかりません。もう少し詳しく教えてください。
(ほぶくん、でいいです^^)
ほぶくん、いつもありがとう。
ReplyDelete白い粉は、主に殺菌剤です。つまり、生き物を殺す殺虫剤のようなものと考えてもらえばいいです。ウイルスが生き物ではなくて、単なる物質なので、そのような粉を撒くと、その場所で生きている、バクテリアなどを根こそぎ殺すことになりますが、ウイルスには効いていません。
主に、テレビ報道などを意識すると、何らかのパフォーマンスが必要になるのです。何もしていないと映ると批判されますからね。
これは、きっと、聞いたことがあると思うのですが、風は主に、ウイルスによっておこる病気で、免疫力によってなおります。風邪薬はウイルスを退治しません。風邪の諸症状の緩和が目的なのです。高い熱や頭痛、咳、痰、そうしたつらいけれども、体が、外敵(風邪にかかって、弱った体に襲ってきた菌なども増える場合がありますのでのども荒れます)を防ぐための症状を、少し和らげて、体力の消耗を防ぐのが、風邪薬なのです。
つまり、風邪薬はウイルスをやっつけるのではないのです。生き物ではないものを殺すことはできないのです。
かなり理解していただくためには難しいのですが、白い粉と風邪薬が同じようなものだと思っていただければいいのだとサミぃは感じています。
まとめると、白い粉はウイルスを退治していない、単なるパフォーマンスだと言えるのです。
そうですかぁ。風邪薬よりもひどいですね。。だって、風邪薬は苦痛を和らげてくれますが、白い粉は何も和らげてくれないばかりか、無害なものを殺菌しているわけですから。
ReplyDeleteでも、バクテリアなどを殺菌すれば、ウイルスが移動もしくは増殖する場所?母体?がなくなって、拡散を抑える事くらいはできるのでしょうかね?
それにしても、やってる人達のうち、どれほどの人がそれを理解してやっているんでしょうね。おおかた、「消毒しなくちゃ」って、それだけを考えてやっているんでしょうね。そんな気がします。
勉強になりました。ありがとうございます。
>でも、バクテリアなどを殺菌すれば、ウイルスが移動もしくは増殖する場所?母体?がなくなって、拡散を抑える事くらいはできるのでしょうかね?
ReplyDeleteほぶくん、それは違うんだ。ウイルスの相手(宿主)は豚、鳥、ヒト、なのでね。
だからこそ、何も意味がないのです。口蹄疫、太郎、次郎、花子などと名前をつけて家族のようにかわいがっていた家畜をウイルスに感染しただけで、殺さなければ成らない。
サミぃは、子供の頃、隣が農家だったので、よくわかります。
あらまぁ。ほんっとに、無意味なんですね。。。
ReplyDeleteそかぁ。目から鱗です。
人間のやることって、ほんとに、まぁ、なんていうか、、、ねぇ。て感じです。