Wednesday, July 7, 2010

What is Life? 第9回「動物・植物・菌・原生生物の境目(その3)細胞の発見」

さて、前回の講義では、レーウェン・フックという方が、江戸時代に、微生物を発見したことを、ご説明申し上げました。この大発見は、おそらく、当時、世間にかなりのインパクトを与えたのでしょう。

彼の業績をもとに、あるいは、参考にして(?)かどうかは、分かりませんが、ロバート・フックという方(たまたま、お二人とも同じ名字)が、コルク(ワインの栓に使われている)の薄切りにしたものを、顕微鏡で観察したところ、同じような、小さな構造が、たくさん並んでいることを発見し、この構造を、「小さな部屋」という意味の、「Cell」すなわち、「細胞」と名付けたのです。実は、この発見も17世紀、江戸時代のことです。如何に西洋の科学が進んでいたかを物語るものだと思います。

ただし、日本においても、優れた「観察者」は、きっといたことでしょう。中には同じほどの大発見をしていた日本人もいたのかも知れません。だとしても、徳川幕府が、自然科学分野へ、どの程度、理解力を持っていたのかは、全く持って分かりません。歴史の専門家でも、おそらく、分からないでしょうね。王立科学院があった国と、関ヶ原で戦をして、権力闘争を行っていた国とは、やはり、ある程度の「差」があったのだと、サミぃは思います。

だって、江戸幕府が、鎖国を一部やめて、出島にオランダ船・ポルトガル船が来航するようになったとき、「ターヘルアナトミア」という、人体の解剖図が、もたらされ、杉田玄白氏が、驚いて、それを丸写し(?)したりしたではないですか。ま、格差があったのだと思います。

少し、脇道にそれてしまいましたが、先ほど、ご説明申し上げたものが、「細胞」というものの、大発見なのです。このロバート・フックさんの、業績は、今では、間違いなく、ノーベル賞ものでしょうね。でも、ノーベルさんが生まれて、ダイナマイトで大儲けして、ノーベルさんが亡くなり、その遺産によって、ノーベル賞が設立されるのは、このあと、数百年も経ってからのことですから、、。

本日の講義は以上です。次回は、「細胞」を構成する「部品」について、ご説明申し上げます。

What is Life?は皆様からの、お便り(あるいはコメント)によって成り立っております。余りにもお便り(コメント)が少ない場合、講義を続けて行くモチベーションを維持できなくなる可能性がございます。どうか、皆様、秋山先生の皆様へのお願いの精神を、このWhat is Life?へ、応用していただけませんでしょうか。よろしく御願い申し上げます。



本日の講義は以上です。最後に、出欠をとります。以下のバナーをクリックしたことで「出席」と認めます。


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