Friday, September 17, 2010

What is Life? 生き物の生き残り戦略(その3)「永遠の命について」

毎日涼しいですね。もうすぐ秋が来て最初の週末です。ご旅行などの計画はおありでしょうか。サミぃの場合は、仕事が忙しくて、なかなかそうした自由な時間がとれそうにありません。

履歴書を提出し、就職を希望していたアップルコンピュータ株式会社から「不採用」との連絡を受けました。二回挑戦しましたが、夢の扉が開くことは結局ありませんでした。一回目の「不採用」の連絡の後、サミぃは真剣に自殺を考えました。しかし、世界中の全ての人にMacintoshを知ってもらい、そして買ってもらうまでは死ぬことは出来ないと考え、数時間後には履歴書を書き直す作業を開始しました。アップルの皆様、私は一生懸命に頑張ったのですが、結果としてお役に立てずに本当にすみません。申し訳ございません。

私は、18年間ずっと、Macintoshを使ってきて、11年間という長きに渡ってClick & PressというホームページでAppleやMacに対しての愛情を語ってきました。アップルコンピュータ株式会社を大きくするための具体的な5つのアイデアを履歴書に書いて先方に伝えました。アップルの知り合いからは「OOOOさん、早くこちらに来て、そうした素晴らしいアイデアを適切な部署に伝えてください。期待しています。」、そう言われていました。

私はこれまで、150台以上のMacintoshを売ってきました。アップルコンピュータ株式会社を世界ナンバーワンの企業にするアイデアを持っています。それでもアップルコンピュータ株式会社は私を受け入れてくれません。11年続けてきたClick & Pressの歴史を、自らの分身として愛してきたClick & Pressの命(歴史)を自ら閉ざした私の行為は、全く意味が無かったということでしょうか。Click & Press 2を始めることなど無理です。分かる方だけで構いません。私の行動が間違っていたのかどうか、教えていただけませんでしょうか。

私は、大手電機メーカーを首になり、Steve Jobsさんの「夢をつらぬけ、なければ探せ、人生は一度きりだ。」その言葉を噛み締めることで、私の人生最大の夢は「世界の全ての人にMacintoshの素晴らしさを知ってもらい、そして使ってもらうこと」だと理解し、納得していたのです。そのためには、一人のファンでは無理なこともございます。どのようにすれば、WindowsユーザにMacintoshを知ってもらえるかといったマーケティング戦略を有しています。

しかし、そんなことは単なるはかない夢だったようです。まさに「夢の扉」だったのかも知れません。私は馬鹿でした。夢と情熱と英語力、それに具体的なマーケティング戦略さえ持っていればアップルコンピュータ株式会社に入社できると考えていたこと自体、世の中をなめていたのかもしれません。甘かったのかも知れません。

私は、もちろん、カリフォルニアにあるApple本社にも履歴書を出してはいますが、こうして、このようなことを書くことは、そうした可能性を自ら絶つことに繋がります。それでも、私は死ぬまで、いや、死んでもAppleのファンであることは変わりません。私の家族や、私の遺伝子を引き継いだ子孫が、世界最高のパーソナルコンピューターである、Macintoshを使い続けていってほしいのです。

このようなことを書くことは、本来のWhat is Life?の主旨とは異なります。しかし、以前にも書きましたようにWhat is Life?は「生き物って何?」ともとれますが、「人生って何?」ともとれる訳です。

このWhat is Life?には多くのMacユーザが訪れてくれているようです。いつも、アクセスの半数以上はMacユーザです。ですから、多くの聴講生に、今回私がこうして、生き物とは関係ないことを前振りとして書いていることを、少しはご理解いただけるのではないかと勝手に期待しております。早く、本日の講義に入りたい気持ちはあるのですが、気持ちの整理をこうしてブログを書くことで、試みているのです。私の本当の夢はMacではなく、「生き物博士」であったのでしょうか。であるとすれば、現在勤務している(らしい)バイオベンチャーを立派にすることの方が社会貢献に繋がるのでしょうか??????

本日はそうした人生における最大の悲しみを得るに至った記念すべき日でございます。

さて、講義を始めます。前回は人間の生き物としての生き残り戦略は究極的だけれども、残念ながら、社会がヒトの繁栄を阻害している状態であるとお伝えいたしました。今回は、もう少し突っ込んだ形で、あなたがこれまで数十億年という長きに渡って生き続けているということをお伝えいたします。

今からおよそ35億年前、最初の生命が地球上に誕生したと考えられています。最初の生命の誕生がどこでどのようにして起こったのかについては、諸説ございます。海の中で起こったのかも知れませんし、温泉のようなところで起こったとも言われていますし、そもそも宇宙からやってきたと考えている科学者もいらっしゃいます。

生命の起源がどこにあるのか、それはなかなか証明することは難しいでしょう。仮に、オパーリン博士が提唱したように、メタンやアンモニアに雷(電気)や太陽光線(紫外線)が照射されてアミノ酸が作られ、コアセルベートと呼ばれる細胞のような固まりが形成されたとしても、酵素によって、遺伝子が複製されたり、細胞分裂が起こったりすることは、まさに「神様」がどうにかしたのかな?と考えざるを得ません。

もちろん、そうしたことはその後、ミラー博士によって、実際にメタンとアンモニアと水素の混合ガスに放電を続けるとアミノ酸が出来るという実験で「証明」されています。ただ、DNAの複製や、細胞分裂には到底及ばないのです。将来的には、証明も可能かも知れません。

話を戻します。昔々あなたのご先祖が大腸菌のようなバクテリアだったことを想像してみてください。まだ、「性」はございません。増殖の方法(生き残り戦略)は分裂だけです。最初の個体からおよそ100個に増えたとしましょう。何かの天変地異で99個が死んだとしましょう。しかし、「性」がないのですから、1個あれば、また分裂で増えることができます。

では、100個全部が死んだらどうなるでしょうか。その「種」は絶滅したことになります。最後の日本オオカミとか、最後のトキが亡くなれば、種は「絶滅」するわけです。しかし、あなたは生きています。過去から一度も命を絶やすこと無く、その灯火を繋いできたに違いないのです。

あなたのご先祖は初めから人間だった訳ではありません。嘗てはアウストラロピテクス・ラミダスだったかも知れませんし、魚類として、海を泳いでいたかも知れませんし、さらに、ずっとずっと前は「性」を持たないバクテリアだったかもしれないのです。っていうか、間違いなくそうだったはずです。

もう少し分かりやすく説明しましょう。あなたはご両親の愛の結晶として、この世に誕生しています。そして、あたなにお子様がいらっしゃるとしたら、そのお子様はあなたと、あなたのパートナーとの間に愛の結晶としてお生まれになったはずです。

しかし、生物学的には「愛」などは \(^_\)ソレハ(/_^)/コッチニオイトイテ、この場合は、細胞に関して考えるべきです。あなたのお母様の体の一部としての卵細胞と、あなたのお父様の体の一部としての精子との間で受精が起きたのです。それはあなたが生まれる10ヶ月ほど前のことです。さらに、あなたのお母様のそのまたお母様とお父様、そのまたお母様とお父様、、、。一度たりとも細胞は完全に死ぬことはなかったのです。

これでも少し難しいので、もっと分かりやすく説明します。この場合、女性を例にした方が分かりやすいので、Aさんという女性について考えます。Aさんは受精卵から発生して、赤ちゃんという個体になり、誕生します。赤ちゃんのおなかの中(正確には卵巣)には、既に次世代を残すための卵母細胞が存在します。当たり前のことですが、その卵母細胞は受精卵からの細胞分裂によって卵母細胞に分化し、その結果として卵巣内に蓄積されている訳です。

Aさんがご結婚され、女のお子様がお生まれになると、その子のおなかの中にも既に卵母細胞があるわけです。つまり、これを逆に辿っていくと、ずっとずっと過去にさかのぼっても、常に、死ぬことの無い生殖細胞があり続けていることになります。もちろん、何度も減数分裂と受精を繰り返している訳ですが、。

今回は、分かりやすくするために女性を例に挙げましたが、男性でも同じことです。男性の子供が女性だったり、またその逆であったりはしますが、基本的に男性も女性も関係なく、同じことの繰り返しなのです。

そう考えると、最終的(?)には「性」を持たない原始的な生き物にまで、たどり着くことが出来る訳です。つまり、究極的には、現在、この瞬間に生きている全ての生き物は、過去のどこかで親戚だったことになります。もちろん、最初の生命が1個体しかなかったという訳ではございません(およそそのようなことは無いと、サミぃは考えます)。

もう一度、繰り返します。多細胞生物のあなたは、どこまで過去のご先祖に遡っていっても、常に1個の細胞(受精卵)からの再出発を毎世代繰り返している訳で、その細胞は死んだことがないのです。つまり、あなたは死んだことがない、、、、と言えるかも知れません。

だとすると、魂とは、精神とは何でしょうか?そうしたものが人間にだけ存在すると考えるのは、明らかな間違いです。感情があれば、そこに精神や魂があるのだとすれば、志村動物園のチンパンジー「パン君」などは、完全に日本語を理解している「日本人」です。彼には怒りも喜びも、そして悲しみもあります。彼は将来好きな人(もしかすると恋の対象は人間かも知れません)が出来て、結婚し、そして次世代を残したいと本能的に考えるはずです。彼の両親や、彼のご先祖がされてきたことと同じことです。

書けば書くほど、脇道に逸れそうになりますので、本日はここまでにします。

<結論>
(1)あなたは多細胞生物です。
(2)受精と発生を繰り返してきました。
(3)つまり一部の細胞ではありますが、死んだことは無いのです。





本日の講義は以上です。最後に、出欠をとります。以下のバナーをクリックしたことで「出席」と認めます。


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1 comment:

  1. [TV]NHKスペシャル「命をめぐる対話 “暗闇の世界”で生きられますか」を見ました。死にたいなどと少しでも考えた自分を恥ずかしく感じています。何を甘えたことを言っていたのか、と感じています。

    とは言っても、What is Life?は削除したりすることは致しません。誤字は直しますが、。

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